2018/11/23 dogwood調布店で開催された、ボルダリング検定を受験してきましたので、その傾向と対策や感想など。
◾️ボルダリング検定とは
日本クライミングジム連盟主催で2017年度よりスタートした検定制度。5級から1級まで分かれており各級共に5課題を登る。5級から3級までは1時間で5課題をセッション形式で登る。2級と1級は1時間で3課題をセッション形式で登り、大休憩を挟んで、2課題をオンサイト形式(ベルコン)で登る。
いずれも合計課題は5課題で、3課題以上完登すれば合格。同じ合格でも、完登課題数()により、ブロンズ(3)、シルバー(4)、ゴールド(5)というようにグレードが別れている。
◾️受験グレードと結果
今回自分は3級を受験。無事5課題中5完登でゴールド合格できた。課題毎のトライ数は以下。
・青ホールドの緩傾斜 2try
・黒ボテのマントル 5try
・赤ホールドのルーフ 2try
・黄ホールドの傾斜カンテ 1try
・紫ホールドの緩傾斜 2try
かかった時間は40分くらいだったので、およそ3分強に1トライ。結構息が上がったので、これ以上ペースを上げるのは個人的にはキツかったかなと。
◾️課題の特徴
昨年度の課題は知らないが、今年度は第一回のマーブーの課題は予習のため触りに行った。今回受験した課題と合わせ、2回分で共通に感じた傾向は以下。
・ルーフ、強傾斜、スラブが1課題ずつ、垂壁〜100度程度が2課題入る
・垂壁〜100度の1課題はデカいボテで、花崗岩等でよく出てくるムーブが入る(マントル、ステム、ラップでのホールディング等)
・ダブルダイノが1回は入る
・コーディネーションは必須では無い
3級以外は触ってないので、上記は3級のみのお話。
◾️対策(長期的)
クライミングのスキルが満遍なく試されるので、普段から以下を意識してトレーニングする事が肝要。
・好き嫌いせずになんでもトライする
・得意なホールディング、ムーブでゴリ押しせずに、設定ムーブを想像し、それに合わせて登ることで、対応ムーブのバリエーションを増やす
◾️対策(短期的)
課題の特徴にも書いた通り、出題課題のフォーマットが比較的明瞭なので、スラブもデカボテもルーフもあるようなジムに行って5課題を選び、1時間で模擬検定をやるといい。
目的は、トレーニングではなく、本番時の戦略を立てることであり、そのために以下2点に注力した。
・自分の得意/不得意や、トライできる体力など、現状を把握すること
・検定のフォーマットに慣れること
自分の場合、以下のジムで実施した。
・マーブー(2018年度第一回検定課題)・・・2完登
・dボルダリング綱島・・・2完登
・ロッキー新宿(2級課題)・・・5完登
・dogwood高津店1回目・・・3完登
・dogwood高津店2回目・・・5完登
やってみて、自分なりに立てた戦略は以下3点。
・鬼打ちせず、意図的に数分間のレストを挟む。セッションなので、ムーブは後半になれば大体わかるが、その時に体力がなくて登れないのが最悪。体力さえあれば、ムーブさえわかれば3級は登れる。
・ただし、どスラブは例外で、自分は体が硬くて登れない可能性が高いので、他の4課題が登れるまでは触らず、残りの時間でトライする
・欲張らず、3課題登ることを目標とし、登れそうと判断した3課題を落とすことに注力する。難しそうな課題でも、体力さえ残っていれば、後半でも登れる可能性が高いので、後に回す。
これらを、パニックにならず、忠実に遂行した。いきあたりばったりでトライするより、完登数が1.5〜2倍くらいにはなると思う。
◾️その他(気になった点や感想など)
・グレードの標準化
難しいテーマであるものの、一つの標準を示す試みとして、良いシステムと感じた。自分が思い浮かべる3級のスタンダードは、穴社員、コンケーブ、とけたソフトクリーム岩の凹角左右、マミ岩右、白狐岩無名などで、それらと比較して、グレード感はマッチしていた印象。で、今回の検定課題を基準に考えると、ロッキー新宿は明らかに1グレード甘い、とか浮き彫りになる。ジムスタッフこそ、たくさん受験して欲しい制度では。
・カチが無い
3級では、カチの保持力を試される課題が全くなかった。マーブーでもそうだったが、意図的なのかしら。2級とかにはあったみたいだけど、偶々?
・シラバスが無い
検定なので、出題範囲、学習範囲みたいなものが、公開されているのが理想かなと思った次第。そういうのがあると、出題者でも、「この課題ラインナップでは、このスキルを試せない!」みたいなのがチェックしやすいのでは。
・ラッキーだった点
調布はどスラブ課題がなかった。ここ数年、殆どジムでスラブをやってなかったせいか、他の傾斜と比べて明らかに苦手なのを模擬試験で認識していたので、出なくてラッキーではありました。