2019年07月03日
dogwood調布
定点観測として、2級課題でシミュレーションを実施。40分3課題セッション方式では強傾斜の1課題に絞ってトライして登れず。ベルコン2課題はそれぞれ2トライずつして登れず。
昨年末にdogwood調布でシミュレーションした時と比べて、上がってもいないし落ちてもいないといったところ。現状、ジムで2級課題を登るのに概ね2時間かかっているので、想定どおりかな。合格するには、2級の課題を平均3try以内くらいで登れるようにならないと厳しいですな。
ラベル:トレーニング
2019年06月25日
腱・靭帯のための栄養摂取 by Eric Hörst
ここ最近、Eric Hörstさんが盛んに広報しているPhysiVantage社のSuperCharged Collagenだが、主成分はコラーゲンペプチドで、ビタミンCとBCAA、トリプトファン、を配合している。狙いは腱・靭帯などの細胞外組織のための栄養摂取らしい。Ericさんのpodcastを聞いていたら、大体ポイントが理解できた気がするので紹介。
コラーゲンについては疑似科学的な評価も多く、眉に唾つけて聞かなくてはとは思いつつ、期待しちゃうよねぇ。
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クライマーにおいてトレーニングといえば、主に語られるのは筋肉であり、体系的な知見がまとまってきている。
一方、腱、靭帯などの組織については、体系的なトレーニングであったり、どのような栄養素をどんなタイミングで摂取するのが効果的かという知見はほぼ無かった。
ここ数年の研究が進んだことにより、細胞外組織においても筋肉と同じように、適切な負荷と栄養摂取により、より強い組織が再合成されるというエビデンスが出てきている。
・腱、靭帯などの細胞外組織は主にコラーゲンでできている。
・コラーゲンのアミノ酸成分はグリシン、プロリン 、ヒドロキシプロリンで、ビタミンCを補酵素として合成される。
・筋肉組織は周辺に血流が豊富なので、運動後にタンパク質を摂取することで周辺の血管から再合成に必要なアミノ酸を取得できる。一方、細胞外組織は血流が乏しいため、運動後にコラーゲンとビタミンCを摂取しても、組織栄養が行き渡らない。
・細胞外組織は、負荷をかけると引き伸ばされ、負荷をゆるめると縮む。縮む際に、血流が組織に流れ込むので、負荷をかける(=トレーニングする)前に栄養を摂取して血中濃度を上げておくことが必要。
・研究では、負荷をかける30〜60分前に、グリシン、プロリン 、ヒドロキシプロリンを含んだコラーゲンペプチドとビタミンCを摂取することで、コラーゲン合成が2倍になった。
以上を踏まえ、ハングボードなどのトレーニングするにあたり、30〜60分前にSuper charged Collagenを飲むことで、より強く故障しにくい腱・靭帯を手に入れることができる。
ただし、ただのサプリメントであって医薬品ではなく、飲んだら故障が治る魔法のような製品ではないので注意。必要な栄養素とタイミングに加え、適切なトレーニングと、組織が回復するための充分な休養を取ることが肝要。
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podcastでは、休養期間、目的別負荷(リハビリ、トレーニング)、種目なども語られている。
なお、ここ数ヶ月の間に発表された研究成果も含み、検証が必要且つ内容が更新される可能性もある由。
2019年04月11日
限界レベルの課題のみにトライし続けないことの重要性
四十路に入ってから怪我が増えて回復が遅くなってきたので、トレーニングの強度やピリオダイゼーションを改める必要を感じている。クライミング誌で、長期的に、プラトーを避けて、コンスタントに成長していくコツが紹介されていた。
ポイントは、常に自身の限界100パーセントの努力が必要なプロジェクトに取り組むのではなく、限界の80パーセント程度の努力で達成可能なレベルの課題に継続的に取り組むのが効率的であるということ。100パーセントの課題だけに取り組むデメリットとして、以下が挙げられている。
- きちんとスキルを習得することができない
クライミングはスキルスポーツであり、スキルの習得が肝要であるのに対し、限界100パーセントの課題だけをやっていると、失敗が多く積み重なるだけで、スキル構築には非効率。
- 怪我をしやすい、バーンアウトしやすい
限界100パーセントの課題ではムーブのコントロールミスによる深刻な怪我や、慢性的な故障のリスクが高まる。また、精神的にも非常に集中するので回復に時間が必要で、バーンアウトする可能性もある。
なお、80パーセントの強度レベルとは具体的には、ルートであればデシマル表示で限界グレードのアルファベット一つ下くらい(限界か5.13aなら5.12d)。100パーセントの力を解放しないと登れないハードなプロジェクトにトライするのであれば、それくらいの強度の課題で3ヶ月くらい基礎を積み上げた後にトライするのがよいとのこと。
似たようなプロジェクト強度の選択基準としては、Eric Horstさんが提唱する10-4ルールなどもある(4日間10トライで登れないようなら、そのプロジェクトからは一旦離れる)。
2019年03月25日
繰り返し系デッドハングトレーニングの有効性
現在取り組んでいるbeastmakerのトレーニングプロトコルは、端的に言うと、繰り返し系のトレーニングだ。10秒程度のぶら下がりと数秒のレストを複数回繰り返すもので、Eric Horstさんのrepeatersプロトコルなどもこれに当たる。
これらの繰り返し系トレーニングは、最大筋力強化に有効と言われているが、以下の理由により、以前から自分の中でモヤモヤした疑問があった。
・複数回の繰り返しに耐えられる程度の負荷であるため、神経系の適応よりは筋肥大に効いてくる
・一方、デッドハングなどのアイソメトリック運動では筋肥大に寄与しづらい
・そのため、このトレーニングプロトコルは神経系の適応にも筋肥大にも寄与せず、最大筋力強化には非効率なのではないか(パワーエンデュアランス強化に有効)。
この疑問に対し、Eva Lopezさんの以下ブログ記事が、一定の疑問解消に役立ったので記しておく。
Why do intermittent dead hangs?
ポイントは、2.2. Strength Gains due to Structural Changesに記載されている以下2点。
・繰り返し系デッドハングトレーニングは、神経系の適応には余り寄与しないが、筋肥大をもたらす
・筋肥大はCTやMRIで確認しないとわからないレベルで、目に見えて腕が太くなったりしない
本記事が正しければ、きちんと筋肥大するので、ビルドアップ期は繰り返し系デッドハングトレーニングは有効と思われる。しかし、こればかりやっていたら神経系が適応せず、プラトーを迎えるはずだ。
神経系の適応に対しては、Maxhang(ぶら下がり可能時間10秒程度が限界の深さのエッジに、限界までぶら下がる)が有効で、これはわかりやすい。
冒頭の疑問に戻ってまとめると、以下のようになる。
・繰り返し系トレーニングは筋肥大をもたらすため、最大筋力アップに確かに有効だが、神経系の適応には余り寄与しないので、(例えば)beastmakerのトレーニングプロトコルをやり続けるとプラトーを迎える
・プラトーを迎える前に、Maxhang等の神経系適応プロトコルに移行するピリオダイゼーションを行うべきである。
比較的当たり前のオチだが、納得しないで行うトレーニングはモチベーションが上がらないので、ひとまず腹落ちして満足。
これらの繰り返し系トレーニングは、最大筋力強化に有効と言われているが、以下の理由により、以前から自分の中でモヤモヤした疑問があった。
・複数回の繰り返しに耐えられる程度の負荷であるため、神経系の適応よりは筋肥大に効いてくる
・一方、デッドハングなどのアイソメトリック運動では筋肥大に寄与しづらい
・そのため、このトレーニングプロトコルは神経系の適応にも筋肥大にも寄与せず、最大筋力強化には非効率なのではないか(パワーエンデュアランス強化に有効)。
この疑問に対し、Eva Lopezさんの以下ブログ記事が、一定の疑問解消に役立ったので記しておく。
Why do intermittent dead hangs?
ポイントは、2.2. Strength Gains due to Structural Changesに記載されている以下2点。
・繰り返し系デッドハングトレーニングは、神経系の適応には余り寄与しないが、筋肥大をもたらす
・筋肥大はCTやMRIで確認しないとわからないレベルで、目に見えて腕が太くなったりしない
本記事が正しければ、きちんと筋肥大するので、ビルドアップ期は繰り返し系デッドハングトレーニングは有効と思われる。しかし、こればかりやっていたら神経系が適応せず、プラトーを迎えるはずだ。
神経系の適応に対しては、Maxhang(ぶら下がり可能時間10秒程度が限界の深さのエッジに、限界までぶら下がる)が有効で、これはわかりやすい。
冒頭の疑問に戻ってまとめると、以下のようになる。
・繰り返し系トレーニングは筋肥大をもたらすため、最大筋力アップに確かに有効だが、神経系の適応には余り寄与しないので、(例えば)beastmakerのトレーニングプロトコルをやり続けるとプラトーを迎える
・プラトーを迎える前に、Maxhang等の神経系適応プロトコルに移行するピリオダイゼーションを行うべきである。
比較的当たり前のオチだが、納得しないで行うトレーニングはモチベーションが上がらないので、ひとまず腹落ちして満足。
2019年02月04日
ボルダーにおけるフラッシュの考え方
中嶋徹くんのインスタストーリーで行われた、フラッシュの定義アンケート、興味深かったので、自分の考えを書いてみる。エビデンスなく結論もないので、只の独り言。
1.岩でのリードにおけるフラッシュ
岩でのリードは手の届く範囲からのスタートが基本となる(SDスタートやルーフトラバースを出だしに加えるバリエーション的な例外はあるが)。それを前提とした上で、リードクライミングにおける、フラッシュ条件を毀損するCheat=ズルとは何か、ということを考えてみる。
グラウンドアップで登ることが当たり前だった時代を振り返ると、ハングドッグでのムーブ探りはもちろんのこと、テンションした場所でムーブを起こさずにホールドを触ることすらCheatと考えられていた。これは、ロープは飽くまで、フォールした際に安全を確保するためだけのバックアップツールであり、仮にロープが無かったとすれば、直ちに地面まで落ち、(大怪我なりで済めば)再び地面からやり直すことになる筈だからである。
逆に考えると、ロープテンションさえしなければ、地面を離れて登り続け、グラウンドフォールし、怪我が癒えてからそのルートを完登しても、No Cheatingのためフラッシュと言えるだろう。
まとめると、リードでのフラッシュの条件は「初めて取り付いて、一度もロープテンションをかけずに完登すること」となる。
2.岩でのボルダー(スタンドスタートで上に登る場合)
この場合、リードとの違いは、ロープを使わないこととなる。リードにおけるCheatの考え方を適用すると、ロープを使わないので、何度フォールしようとテンションすることはなく、Cheatはしていないので、フラッシュとなる。
しかし、現在のボルダーで一般的にフラッシュと言われる条件は、「初めて課題に取り付いて、一度も地面につかずに完登すること」と思われ、フラッシュの考え方が大きく拡張されている。逆にいうと、「フォールして地面につくことが、フラッシュの条件を毀損する」となり、Cheatの考え方が変わっているとも言える。
3.岩でのボルダー(SDスタートやトラバース課題)
しかし、ボルダーの場合には、SDスタートやトラバースが一般的にあり、「地面に足を着いたまま、容易に課題の途中のホールドを触れる」ことが多い。これをCheatと捉えるかとうかで、考え方が別れているということだろう。
"フォールしてないからCheatではない" V.S. "スタートホールド以外のホールドの事前情報を得ているからCheatである"の図式だが、今までボルダーでのフラッシュの定義は余り議論されておらず、コンセンサスが無いというのが実情なんじゃないだろうか。
4.トップロープでのホールドチェック
興味があるのは、事前にトップロープにぶら下がってホールドチェック(ムーブの練習はしない)した後に、ロープなしでトライしてフォールせずに登ったらフラッシュなのか。
SDやトラバースのホールドチェックがOKとなると、比較的自然に、これらもOKと考える人は出そう。論理的には余り変わらないので。
5.自分の嗜好
自分的には、ボルダーの一撃は、カッコいいけど、そんなにマジメに考える意味は無いなと感じる。リードのフラッシュと違って、何度落ちようと登れればOKというのがシンプルでいいね。
2019年01月31日
朝beastmaker始めました
家の壁を少し改修して、beastmakerを設置しました。
起床を30分早めて、5時半〜7時までで、ウォームアップと6sec6rep×12。後半1時間は朝食準備やら身支度やらと平行なので、セット間レストは3分より長くなっちゃうけど、そこはしょうがないかなと。
食べ物触るので、セット毎に、手を洗ってチョーク落としてまたチョークつけて、とやるのがめんどい。なんかいい方法ないかな。
体の出力的にはどうなんだろう。本当は「起床からxx時間後が最適」とかあるんだろうけど、贅沢は言えませんな。
備忘録:フィジカル数値20190130
●beastmaker2000
beasty 6Cish メニューの1/3程度
(二本指ポッケは6sec1repが限界、スローパーは左右とも1番持てるスローパーで3rep6sec)
●moonboard (2017 40degrees)
6a+のベンチマーク課題が、flash 〜10トライ程度
●岩
御岳 御岳洞窟20トライ程度(2018年にトライ再開してから)
御岳 炎 20トライ程度
●ジム
dogwood高津
3級 flash〜5トライ程度
2級 5トライ〜20トライ程度
●クライミング、トレーニング頻度
beastmaker 6Cishを週2回
moonboard、ジムのいずれかを週一2時間
岩は、上記とは別に、月1〜2回(ボルダーを4〜5時間)
●その他
身長174.0cm
体重66.0〜67.0kg
2018年11月24日
ボルダリング検定(傾向と対策、受験した感想等)
2018/11/23 dogwood調布店で開催された、ボルダリング検定を受験してきましたので、その傾向と対策や感想など。
◾️ボルダリング検定とは
日本クライミングジム連盟主催で2017年度よりスタートした検定制度。5級から1級まで分かれており各級共に5課題を登る。5級から3級までは1時間で5課題をセッション形式で登る。2級と1級は1時間で3課題をセッション形式で登り、大休憩を挟んで、2課題をオンサイト形式(ベルコン)で登る。
いずれも合計課題は5課題で、3課題以上完登すれば合格。同じ合格でも、完登課題数()により、ブロンズ(3)、シルバー(4)、ゴールド(5)というようにグレードが別れている。
◾️受験グレードと結果
今回自分は3級を受験。無事5課題中5完登でゴールド合格できた。課題毎のトライ数は以下。
・青ホールドの緩傾斜 2try
・黒ボテのマントル 5try
・赤ホールドのルーフ 2try
・黄ホールドの傾斜カンテ 1try
・紫ホールドの緩傾斜 2try
かかった時間は40分くらいだったので、およそ3分強に1トライ。結構息が上がったので、これ以上ペースを上げるのは個人的にはキツかったかなと。
◾️課題の特徴
昨年度の課題は知らないが、今年度は第一回のマーブーの課題は予習のため触りに行った。今回受験した課題と合わせ、2回分で共通に感じた傾向は以下。
・ルーフ、強傾斜、スラブが1課題ずつ、垂壁〜100度程度が2課題入る
・垂壁〜100度の1課題はデカいボテで、花崗岩等でよく出てくるムーブが入る(マントル、ステム、ラップでのホールディング等)
・ダブルダイノが1回は入る
・コーディネーションは必須では無い
3級以外は触ってないので、上記は3級のみのお話。
◾️対策(長期的)
クライミングのスキルが満遍なく試されるので、普段から以下を意識してトレーニングする事が肝要。
・好き嫌いせずになんでもトライする
・得意なホールディング、ムーブでゴリ押しせずに、設定ムーブを想像し、それに合わせて登ることで、対応ムーブのバリエーションを増やす
◾️対策(短期的)
課題の特徴にも書いた通り、出題課題のフォーマットが比較的明瞭なので、スラブもデカボテもルーフもあるようなジムに行って5課題を選び、1時間で模擬検定をやるといい。
目的は、トレーニングではなく、本番時の戦略を立てることであり、そのために以下2点に注力した。
・自分の得意/不得意や、トライできる体力など、現状を把握すること
・検定のフォーマットに慣れること
自分の場合、以下のジムで実施した。
・マーブー(2018年度第一回検定課題)・・・2完登
・dボルダリング綱島・・・2完登
・ロッキー新宿(2級課題)・・・5完登
・dogwood高津店1回目・・・3完登
・dogwood高津店2回目・・・5完登
やってみて、自分なりに立てた戦略は以下3点。
・鬼打ちせず、意図的に数分間のレストを挟む。セッションなので、ムーブは後半になれば大体わかるが、その時に体力がなくて登れないのが最悪。体力さえあれば、ムーブさえわかれば3級は登れる。
・ただし、どスラブは例外で、自分は体が硬くて登れない可能性が高いので、他の4課題が登れるまでは触らず、残りの時間でトライする
・欲張らず、3課題登ることを目標とし、登れそうと判断した3課題を落とすことに注力する。難しそうな課題でも、体力さえ残っていれば、後半でも登れる可能性が高いので、後に回す。
これらを、パニックにならず、忠実に遂行した。いきあたりばったりでトライするより、完登数が1.5〜2倍くらいにはなると思う。
◾️その他(気になった点や感想など)
・グレードの標準化
難しいテーマであるものの、一つの標準を示す試みとして、良いシステムと感じた。自分が思い浮かべる3級のスタンダードは、穴社員、コンケーブ、とけたソフトクリーム岩の凹角左右、マミ岩右、白狐岩無名などで、それらと比較して、グレード感はマッチしていた印象。で、今回の検定課題を基準に考えると、ロッキー新宿は明らかに1グレード甘い、とか浮き彫りになる。ジムスタッフこそ、たくさん受験して欲しい制度では。
・カチが無い
3級では、カチの保持力を試される課題が全くなかった。マーブーでもそうだったが、意図的なのかしら。2級とかにはあったみたいだけど、偶々?
・シラバスが無い
検定なので、出題範囲、学習範囲みたいなものが、公開されているのが理想かなと思った次第。そういうのがあると、出題者でも、「この課題ラインナップでは、このスキルを試せない!」みたいなのがチェックしやすいのでは。
・ラッキーだった点
調布はどスラブ課題がなかった。ここ数年、殆どジムでスラブをやってなかったせいか、他の傾斜と比べて明らかに苦手なのを模擬試験で認識していたので、出なくてラッキーではありました。
◾️ボルダリング検定とは
日本クライミングジム連盟主催で2017年度よりスタートした検定制度。5級から1級まで分かれており各級共に5課題を登る。5級から3級までは1時間で5課題をセッション形式で登る。2級と1級は1時間で3課題をセッション形式で登り、大休憩を挟んで、2課題をオンサイト形式(ベルコン)で登る。
いずれも合計課題は5課題で、3課題以上完登すれば合格。同じ合格でも、完登課題数()により、ブロンズ(3)、シルバー(4)、ゴールド(5)というようにグレードが別れている。
◾️受験グレードと結果
今回自分は3級を受験。無事5課題中5完登でゴールド合格できた。課題毎のトライ数は以下。
・青ホールドの緩傾斜 2try
・黒ボテのマントル 5try
・赤ホールドのルーフ 2try
・黄ホールドの傾斜カンテ 1try
・紫ホールドの緩傾斜 2try
かかった時間は40分くらいだったので、およそ3分強に1トライ。結構息が上がったので、これ以上ペースを上げるのは個人的にはキツかったかなと。
◾️課題の特徴
昨年度の課題は知らないが、今年度は第一回のマーブーの課題は予習のため触りに行った。今回受験した課題と合わせ、2回分で共通に感じた傾向は以下。
・ルーフ、強傾斜、スラブが1課題ずつ、垂壁〜100度程度が2課題入る
・垂壁〜100度の1課題はデカいボテで、花崗岩等でよく出てくるムーブが入る(マントル、ステム、ラップでのホールディング等)
・ダブルダイノが1回は入る
・コーディネーションは必須では無い
3級以外は触ってないので、上記は3級のみのお話。
◾️対策(長期的)
クライミングのスキルが満遍なく試されるので、普段から以下を意識してトレーニングする事が肝要。
・好き嫌いせずになんでもトライする
・得意なホールディング、ムーブでゴリ押しせずに、設定ムーブを想像し、それに合わせて登ることで、対応ムーブのバリエーションを増やす
◾️対策(短期的)
課題の特徴にも書いた通り、出題課題のフォーマットが比較的明瞭なので、スラブもデカボテもルーフもあるようなジムに行って5課題を選び、1時間で模擬検定をやるといい。
目的は、トレーニングではなく、本番時の戦略を立てることであり、そのために以下2点に注力した。
・自分の得意/不得意や、トライできる体力など、現状を把握すること
・検定のフォーマットに慣れること
自分の場合、以下のジムで実施した。
・マーブー(2018年度第一回検定課題)・・・2完登
・dボルダリング綱島・・・2完登
・ロッキー新宿(2級課題)・・・5完登
・dogwood高津店1回目・・・3完登
・dogwood高津店2回目・・・5完登
やってみて、自分なりに立てた戦略は以下3点。
・鬼打ちせず、意図的に数分間のレストを挟む。セッションなので、ムーブは後半になれば大体わかるが、その時に体力がなくて登れないのが最悪。体力さえあれば、ムーブさえわかれば3級は登れる。
・ただし、どスラブは例外で、自分は体が硬くて登れない可能性が高いので、他の4課題が登れるまでは触らず、残りの時間でトライする
・欲張らず、3課題登ることを目標とし、登れそうと判断した3課題を落とすことに注力する。難しそうな課題でも、体力さえ残っていれば、後半でも登れる可能性が高いので、後に回す。
これらを、パニックにならず、忠実に遂行した。いきあたりばったりでトライするより、完登数が1.5〜2倍くらいにはなると思う。
◾️その他(気になった点や感想など)
・グレードの標準化
難しいテーマであるものの、一つの標準を示す試みとして、良いシステムと感じた。自分が思い浮かべる3級のスタンダードは、穴社員、コンケーブ、とけたソフトクリーム岩の凹角左右、マミ岩右、白狐岩無名などで、それらと比較して、グレード感はマッチしていた印象。で、今回の検定課題を基準に考えると、ロッキー新宿は明らかに1グレード甘い、とか浮き彫りになる。ジムスタッフこそ、たくさん受験して欲しい制度では。
・カチが無い
3級では、カチの保持力を試される課題が全くなかった。マーブーでもそうだったが、意図的なのかしら。2級とかにはあったみたいだけど、偶々?
・シラバスが無い
検定なので、出題範囲、学習範囲みたいなものが、公開されているのが理想かなと思った次第。そういうのがあると、出題者でも、「この課題ラインナップでは、このスキルを試せない!」みたいなのがチェックしやすいのでは。
・ラッキーだった点
調布はどスラブ課題がなかった。ここ数年、殆どジムでスラブをやってなかったせいか、他の傾斜と比べて明らかに苦手なのを模擬試験で認識していたので、出なくてラッキーではありました。
2018年11月22日
ジェリーモファット自伝
ジェリー・モファット自伝「Revelation」最高でした。
彼が生まれた1963年から、プロフェッショナルクライマーとしてのキャリアにピリオドを打った2002年までを中心に記述。自伝ではあるものの、世界中の岩場に出向いて出会った、その時々の重要人物やトピックに触れながら進むため、その時代の登攀史や、ハングリーなクライマーのライフスタイルを深く知ることができる良著。
面白すぎるイシューは読んだそばから我慢できずに呟いたので、トゥギャッターにまとめました。
https://togetter.com/li/1290873
その他の印象的なシーンをご紹介。
p.79 ヨセミテに行った友人が、ジョン・バッカーがミッドナイトライトニングのマントルを返してから振り返って「pretty cool, huh!」と言ったという話を聞いたジェリー。ウェールズでボルダリングしていた際に、犬連れの老人が歩いてきたので、チャンスとばかりルーフを登ってリップに片手でぶら下がってチョークアップし、「pretty cool, huh? 」と決めた。
老人と犬は、ちらりとジェリーを見て、何も言わず立ち去った。
p.84 初めて聞いた名前だが、フランケンユーラのローカルで、Flipper Fietzというドイツの橋本覚のような人が出てくる。あるプロジェクトに対しトップロープでムーブが全てできたら、氏にとって、そのプロジェクトは興味の対象外になるのだそうだ。氏がどうしても解決できなかったムーブをジェリーが解決した際には狂喜乱舞で喜んだのに、そのラインがやっと繋がったとジェリーが報告した際にはほぼ無反応だった由。
p.90 色々なところでバム的生活を送ったが、シェフィールドで住んだ、失業保険者の溜まり場のようなシェアハウスが最も無秩序だった由。そこへ一緒に住もうとベン・ムーンを誘うジェリー。「寝室に懸垂バーがあるから起きたらすぐ懸垂できるぜ!」
→一緒に住んじゃうベン。
p.93 ビュークスでChimpanzodromeという8aをオンサイトした日が、クライミングキャリアを振り返って最高の日だと語るジェリー。その日は21歳の誕生日で、岩場を後にしてからのヒッチハイクに苦戦し、暗くなり諦めて道端で寝袋にくるまりながら、ただ幸せを噛み締めた由。
p.97 ビュークスで切り詰めた食生活(ヌテラとバゲットと沢の水)を送っていたジェリーとベン。街でギュリッヒの友人であるヘルムートにカフェとクロワッサンを奢ってもらい思ったこと。「Cool! A croissant!」
p.106 フィーニックスをオンサイトした時の話。ラスト一手を取るムーブ、足位置を変えて何度か試すが取れずに焦った時に思ったこと。ラスト一手に迫ることと、実際にラスト一手を保持することの差は、実際には1ヶ月のトレーニングの差があるかもしれない。自分はその1ヶ月分のトレーニングをやってきた。そう信じてムーブを起こした、といったような話が書いてある。
p.110 チムニーは苦手だった模様。ロン・カウクとロストアロースパイアに登った際に、抜けきれないピッチがあったと書いてある。でも、後年、ノーズワンデイとかやってるんですよね。
p.113 肘を痛めていた間はドイツのスキーショップでバイトしていた。なんか微笑ましい。
p.129 ショーンマイルズ登場。「兎に角一緒にいると楽しいやつなんだ」。映像作品Stick itでの2人のイチャイチャぶりを見てから読むと、ニヤリとしてしまうでしょう。
p.129 ビュークスでLa Rageをトライする際に、いつも使用している11mmロープではなく、8.5mmロープを使ったとある。時代的に、それハーフロープorツインロープの片割れですよね?こわー。
p.130 La Rage はトップ付近に深いポケットがあり、アントワーヌ・メネストレルがコンペで買った時のにトロフィーが置いてあるらしい。今でもあるのかな。
p.136 UK初の8cルートであるLiquid Ambarの話。弟のトビーが急死し、悲しみにくれたジェリーによる、トビーへのトリビュートとなった。ルート名は、園芸を勉強していたトビーが植えたいと言っていた木の名前から。
p.141 ギュリッヒの交通事故死について。結婚して間も無くのことだったらしい。ジェリーが読んだ弔文が全文記載されている。涙。
p.161 コンペでなかなか勝てなかったジェリーはメンタル面の改善を進めるとともにフィジカル面も強化するために複数のハードなボルダー課題のリンクアップを設定し、そのリンクアップを更に何周もするようなサーキットにトライした。その際に、レストポイントで次のサーキットに備えるたびに「このサーキットはディディエ(ラブトゥ)の分」「このサーキットはパトリック(エドランジェ)の分」「このサーキットはシュテファン(グロバッツ)の分」と心の中で唱えていたという。
→ジャギ戦のケンシロウかよ!

p.165 ボルダーコンペでルールを誤解していて、終了ホールド片手保持で降りてしまい勝てなかった話が出てくる。今は当たり前の終了ホールド両手保持も、飽くまでコンペティションルールとして始まり一般化していったものであることが伺える。自分がクライミング始めた20年弱前は、ジムでの終了点マッチはそんなに一般的じゃなかった気がする。
14章 お金に対する考え方とプロフェッショナリズムに対する考え方の変遷について。クライミングを始めた当初は、ジェリーにとってのプロフェッショナリズムとは、全てをクライミングに捧げることであり、金銭を得ることではなかったが、徐々にスポンサーとのwin-winの関係を築くことが重要ということに気づいたというようなことが書いてある。スポンサーを獲得するのは上手だった由。
p.190 ジェリーがオーナーのクライミングジムであるfoundryの立ち上げに関する記述あり。UKでの商業ジムのファーストケースのようで、さしずめジェリーはUKの寺島さん。
p.197 当初、ボルダーはルートのためのトレーニングと捉えていたが、初めてのアメリカツアーでジョンギルプロブレムめぐりをしてから、ボルダリングそれ自体の魅力に夢中になった。
16章 クライミングの余暇にはバイクやカートなどハイスピードスポーツをやっていて、怪我もたくさんした模様。キャリアの後半5年くらいになって、それらのスポーツは危険すぎることを悟り、ゴルフを始めた。
→遅いよ!
16章 年表としては比較的明瞭に、2002年にはプロフェショナルクライマーとしてのキャリアに終止符を打っている。リタイアのきっかけは複合的(子供が生まれたり、ヤングガンの台頭だったり)であるものの、共通して言えるのは、自らの全て100パーセントを注ぎ込むのがジェリーにとってのクライミングであり、それをハイレベルに保ち続けるモチベーションが維持しきれなくなったということ。
突き上げ世代として、平山ユージ、フランソワ・ルグランや、更に若いクリス・シャーマなどが挙げられている。
彼が生まれた1963年から、プロフェッショナルクライマーとしてのキャリアにピリオドを打った2002年までを中心に記述。自伝ではあるものの、世界中の岩場に出向いて出会った、その時々の重要人物やトピックに触れながら進むため、その時代の登攀史や、ハングリーなクライマーのライフスタイルを深く知ることができる良著。
面白すぎるイシューは読んだそばから我慢できずに呟いたので、トゥギャッターにまとめました。
https://togetter.com/li/1290873
その他の印象的なシーンをご紹介。
p.79 ヨセミテに行った友人が、ジョン・バッカーがミッドナイトライトニングのマントルを返してから振り返って「pretty cool, huh!」と言ったという話を聞いたジェリー。ウェールズでボルダリングしていた際に、犬連れの老人が歩いてきたので、チャンスとばかりルーフを登ってリップに片手でぶら下がってチョークアップし、「pretty cool, huh? 」と決めた。
老人と犬は、ちらりとジェリーを見て、何も言わず立ち去った。
p.84 初めて聞いた名前だが、フランケンユーラのローカルで、Flipper Fietzというドイツの橋本覚のような人が出てくる。あるプロジェクトに対しトップロープでムーブが全てできたら、氏にとって、そのプロジェクトは興味の対象外になるのだそうだ。氏がどうしても解決できなかったムーブをジェリーが解決した際には狂喜乱舞で喜んだのに、そのラインがやっと繋がったとジェリーが報告した際にはほぼ無反応だった由。
p.90 色々なところでバム的生活を送ったが、シェフィールドで住んだ、失業保険者の溜まり場のようなシェアハウスが最も無秩序だった由。そこへ一緒に住もうとベン・ムーンを誘うジェリー。「寝室に懸垂バーがあるから起きたらすぐ懸垂できるぜ!」
→一緒に住んじゃうベン。
p.93 ビュークスでChimpanzodromeという8aをオンサイトした日が、クライミングキャリアを振り返って最高の日だと語るジェリー。その日は21歳の誕生日で、岩場を後にしてからのヒッチハイクに苦戦し、暗くなり諦めて道端で寝袋にくるまりながら、ただ幸せを噛み締めた由。
p.97 ビュークスで切り詰めた食生活(ヌテラとバゲットと沢の水)を送っていたジェリーとベン。街でギュリッヒの友人であるヘルムートにカフェとクロワッサンを奢ってもらい思ったこと。「Cool! A croissant!」
p.106 フィーニックスをオンサイトした時の話。ラスト一手を取るムーブ、足位置を変えて何度か試すが取れずに焦った時に思ったこと。ラスト一手に迫ることと、実際にラスト一手を保持することの差は、実際には1ヶ月のトレーニングの差があるかもしれない。自分はその1ヶ月分のトレーニングをやってきた。そう信じてムーブを起こした、といったような話が書いてある。
p.110 チムニーは苦手だった模様。ロン・カウクとロストアロースパイアに登った際に、抜けきれないピッチがあったと書いてある。でも、後年、ノーズワンデイとかやってるんですよね。
p.113 肘を痛めていた間はドイツのスキーショップでバイトしていた。なんか微笑ましい。
p.129 ショーンマイルズ登場。「兎に角一緒にいると楽しいやつなんだ」。映像作品Stick itでの2人のイチャイチャぶりを見てから読むと、ニヤリとしてしまうでしょう。
p.129 ビュークスでLa Rageをトライする際に、いつも使用している11mmロープではなく、8.5mmロープを使ったとある。時代的に、それハーフロープorツインロープの片割れですよね?こわー。
p.130 La Rage はトップ付近に深いポケットがあり、アントワーヌ・メネストレルがコンペで買った時のにトロフィーが置いてあるらしい。今でもあるのかな。
p.136 UK初の8cルートであるLiquid Ambarの話。弟のトビーが急死し、悲しみにくれたジェリーによる、トビーへのトリビュートとなった。ルート名は、園芸を勉強していたトビーが植えたいと言っていた木の名前から。
p.141 ギュリッヒの交通事故死について。結婚して間も無くのことだったらしい。ジェリーが読んだ弔文が全文記載されている。涙。
p.161 コンペでなかなか勝てなかったジェリーはメンタル面の改善を進めるとともにフィジカル面も強化するために複数のハードなボルダー課題のリンクアップを設定し、そのリンクアップを更に何周もするようなサーキットにトライした。その際に、レストポイントで次のサーキットに備えるたびに「このサーキットはディディエ(ラブトゥ)の分」「このサーキットはパトリック(エドランジェ)の分」「このサーキットはシュテファン(グロバッツ)の分」と心の中で唱えていたという。
→ジャギ戦のケンシロウかよ!
p.165 ボルダーコンペでルールを誤解していて、終了ホールド片手保持で降りてしまい勝てなかった話が出てくる。今は当たり前の終了ホールド両手保持も、飽くまでコンペティションルールとして始まり一般化していったものであることが伺える。自分がクライミング始めた20年弱前は、ジムでの終了点マッチはそんなに一般的じゃなかった気がする。
14章 お金に対する考え方とプロフェッショナリズムに対する考え方の変遷について。クライミングを始めた当初は、ジェリーにとってのプロフェッショナリズムとは、全てをクライミングに捧げることであり、金銭を得ることではなかったが、徐々にスポンサーとのwin-winの関係を築くことが重要ということに気づいたというようなことが書いてある。スポンサーを獲得するのは上手だった由。
p.190 ジェリーがオーナーのクライミングジムであるfoundryの立ち上げに関する記述あり。UKでの商業ジムのファーストケースのようで、さしずめジェリーはUKの寺島さん。
p.197 当初、ボルダーはルートのためのトレーニングと捉えていたが、初めてのアメリカツアーでジョンギルプロブレムめぐりをしてから、ボルダリングそれ自体の魅力に夢中になった。
16章 クライミングの余暇にはバイクやカートなどハイスピードスポーツをやっていて、怪我もたくさんした模様。キャリアの後半5年くらいになって、それらのスポーツは危険すぎることを悟り、ゴルフを始めた。
→遅いよ!
16章 年表としては比較的明瞭に、2002年にはプロフェショナルクライマーとしてのキャリアに終止符を打っている。リタイアのきっかけは複合的(子供が生まれたり、ヤングガンの台頭だったり)であるものの、共通して言えるのは、自らの全て100パーセントを注ぎ込むのがジェリーにとってのクライミングであり、それをハイレベルに保ち続けるモチベーションが維持しきれなくなったということ。
突き上げ世代として、平山ユージ、フランソワ・ルグランや、更に若いクリス・シャーマなどが挙げられている。
2017年01月26日
家壁の話
我が家にはささやかながらトレーニング壁があり、時折指イジメしてるんですが、先日地味なトレーニング動画をアップしたら何故かプチbuzzして、動画再生数か20000回近くに。こんなの見て面白いんでしょうか(^^;;
で、そのあと、homeclimbinggymsというアカウントさんが別の写真をrepostしてくれたんだけど、「家壁は物干しにも最適だぜ!」的な紹介で、もうなんだかホントすいません。
なんとなく面白かったので久々にブログに書いてみました、というお話。

